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2008年 10月 04日
80年代半ばから90年代前半までの約10年間を目黒区大橋に住んでいた。
国道246の大橋の交差点から山手通りに曲がったところにすぐある11階建てのマンションの9階に住んでいたのである。部屋の窓からは、同じく隣の高層マンションしか見えないので、ときどき屋上に出ては、246を中心に渋谷方面や三軒茶屋方面、下目黒方面に広がる光景を眺め、時にはビデオまで廻していた。 (写真はその頃屋上から撮影したビデオより) この大橋の交差点の角に変な本屋があった。古い木造建築の本屋で、雑誌類は最新刊が置かれているが、その他の書籍はどうも古めかしい、しかもある分野に偏ったものばかり。そこだけ眺めていれば、まるで古書店のようだ。中年男性のご主人とその母親らしきお婆さんがふたりで経営していた。雑誌などを買いがてら、店の奥を覗くと、そこには単行本が山と積まれ、ご主人はいつもその整理をしていたという記憶がある。店の名前はとうに忘れたが、あとになって思い返すと、ここがあの北冬書房ではなかったかと思うのだ。と言うのも、新刊雑誌以外の棚には「夜行」やつげ義春、つげ忠男といった北冬書房の本が多かったからだ。 けっきょく、いつも気むずかしそうな表情のそのご主人に「ひょっとして、ここは北冬書房ではないですか?」と訊くことができなかった。今現在、あの場所にあの本屋があるかどうかもわからない。 その北冬書房の経営者、権藤晋氏は大の日本映画ファンであり、マンガファンでもあり、エッセイスト、漫画評論家としても知られている。また伝説の漫画誌「ガロ」の黄金期を築いた人物でもある。その権藤晋が、映画監督・西河克己へのインタビューと西河克己自身のエッセイやコラムを中心に編んだ濃厚で芳醇な『西河克己映画修業』(西河克己・権藤晋、ワイズ出版、1993年)をやっと読み終えた。定価3900円という値段からもわかるようにかなり濃いある側面からの日本映画を語る貴重な内容。 ところで(と私は思うのだが)、松竹大船から日活に移籍し、石原裕次郎、吉永小百合、小林旭などを主役とするさまざまなプログラム・ピクチャーを撮り続け、日活がロマンポルノに傾きはじめた、70年代初頭に退社、それ以降おもな山口百恵主演の映画をずっと撮ってきたこの映画監督の全作品を観ている日本人というのは、はたしているのだろうか? そのくらい、この映画監督のフィルモグラフィーは、問題作や社会派、巨匠監督作品といった場所から遠く離れた、いわゆる普通の日本映画というシーンで多岐に渡っているのである。 この監督をのぞいて、だれが戦地で小津安二郎と出会い、松竹の城戸四郎を語り、日活社長の悪名高き堀久作のことを語れ、川端康成や三島由紀夫といった小説家であり映画の原作者たちとの関わりをしゃべり、吉永小百合から山口百恵、小泉今日子まで語ることのできる監督がほかにいるはずもない。 そして、マキノ雅弘同様、この西河克己もリメイクの帝王なのである。日活時代、吉永小百合主演で撮ってきたさまざまな文芸映画を、この監督は東宝で山口百恵の主演でかなりの数リメイクしているからにほかならない。いったい、この監督の代表作は何か?という質問にそう簡単に答えられる人は、まずいないのではないだろうか。 この西河克己監督をよく知らない人たちに向けて、そうした質問にやり過ごし応えるため、私はとりあえず吉永小百合主演の『伊豆の踊子』(1963年)と山口百恵主演の『伊豆の踊子』(1974年)と今のところ答えるしかない。
by tsukimoto_natsumi
| 2008-10-04 12:04
| 映画
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