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2008年 09月 11日
昨日の午前中、私はぼんやりと相米慎二のことを思いだしていた。
前日の9月9日が53歳という若さで肺癌で亡くなった相米慎二の命日にあたるからだ。 その二日後の11日にはニューヨークで9.11テロ事件が勃発。 この年は、私にとってほんとうにやるせなく悲嘆にくれる21世紀のはじまりの年となってしまった。 このことは、かつてもこのブログをはじめたばかりの頃書いたので、重複は避けようと思う。 相米慎二は、私が現在のような仕事をはじめたばかりの頃『翔んだカップル』という映画でデビューし、以来ずっとオンタイムでその作品を見続けた監督だった。 何気なくGoogleで相米慎二の名前を打ってみた。 いちばん最初にあるのは、もちろんウィキペディアでの記述だったが、なんとその次にあったのが、蓮實重彦による「台風の夜の通過儀礼――追悼 相米慎二」という文章だった。 2001年に書かれ、翌年一月に『Film Comment』に初出されたこの追悼文を今ごろになって発見し、感慨深く読ませてもらった。 リンクしておくので興味ある方は、そちらをじっくり読んでいただきたいと思う。 ただ、すこしばかり印象に残る部分を引用しておこうと思う。 ☆ 53歳の彼が迎え入れた死は、彼の個人的な不幸にとどまらず、過去50年ほどの間に、日本にとどまらず世界において、映画作家と映画との関係がいちじるしく変化してしまったことの証言のように思えてならない。 (中略) 日本映画の1980年代には、どこかしら不吉な影が落ちている。70年間にわたって日本映画を支えてきた撮影所システムが崩壊し、黒澤清のようなインディペンデント作家の活動を支援する若いプロデューサーもまだ出現していなかった困難な過渡期を、この時期にデビューした作家たちは、孤独に、息苦しい思いで通過しなければならなかったのである。 (中略) 彼は、その多くが思春期の少年少女である登場人物が、あたりの風景といかに調和し、その中でどのように戸惑いつつも変化するかを時間をかけて見つめることを選択する。そのため、短いクローズアップや切り返しショットは避けられ、長いワンシーンの移動撮影が彼の基本的なスタイルとなる。だが、そのキャメラの動きには、溝口健二やマックス・オフュルスの場合のように、完璧な技法が完璧な劇的効果につながる液状の流麗さは認められない。相米にあってのキャメラは、不器用さの印象をもいとわずに、逡巡するかとみればいきなり思い切りの良さを発揮する少年少女の予測できない振る舞いに根気よく寄り添うように動く。 (中略) 台風の夜に中学の校舎に閉じこめられた数人の少年少女を描く『台風クラブ』(85)には、相米的な主題が結晶している。『お引越し』の少女の夜の森の中の彷徨がそうであったように、暗い校庭一面に水があふれる田舎の中学という空間がどれほど通過儀礼の場にふさわしいかを、われわれは鈍い感動とともに納得する。ここにも家庭は不在であり、家出した一人の少女は、暴風が吹き荒れる東京の繁華街を雨に打たれて彷徨うことになるだろう。彼女は、晴れ上がった翌朝、親しい少年が自死したとも知らぬまま中学に戻り、校舎をさかさまに映すほどの水におおわれた校庭を心から美しいと思う。 (Copyright (c) HASUMI Shiguehiko & MUBE) ☆ すこしばかりか、かなり長い引用になってしまった。 それほど、私もまた相米慎二の映画に魅了されていたひとりで、今でも彼の死をとてもさびしく思うからだ。 来年もまた今頃になると、ちょっとヒリヒリした気持ちとともに、また相米慎二のことと彼の残してくれた映画のことを思いだすだろう。
by tsukimoto_natsumi
| 2008-09-11 08:33
| 映画
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Comments(2)
Commented
by
sada
at 2008-09-12 22:39
x
確か「台風クラブ」と時期を同じくして「ラブホテル」も公開されましたよね。
当時つきあってた彼女に誘われて、前者は映画館へ足を運んだことを思い出します。私には三浦友和が強く印象に残りました。あれから演技に目覚めたような気もしています。 「お引越し」はロケ地の近くに下宿していたので懐かしさも感じます。 テレビドラマの影響もあって子たちと「セーラー服と、、、」を観る機会もありましたが、映画にはいたく感激していました。そういえばこの映画は京都での舞台挨拶の際、薬師丸ひろ子見たさのあまりの観客で、会場の床が抜けたのは伝説になっています。 ちなみにその映画館で速水典子をひとりで観ました。
0
『ラブホテル』も切ないいい映画でしたよね。恵比寿の地球座というロマンポルノ専門の映画館で観た記憶があります。
あ、それに彼女と出かけたのではないのですね? (私は『天使のはらわた・赤い教室』にガールフレンドと出かけましたけど…どうでもいい話)速水典子さん、よかったですねえ! 『お引越し』は私にとっては衝撃的な映画でした。 『セーラー服と機関銃』は公開当時興奮して観たものですが、数年前見直したら、つくづく奇妙な映画だと思い直しました。よくあんな映画が大ヒットしたものだと…
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