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2008年 05月 20日
先日銀座の書店で新刊本のコーナーをうろうろしていると、小西康陽『ぼくは散歩と雑学が好きだった。』(朝日新聞出版・2008年)という本を見つけた。いまさら元ピチカート・ファイヴのと付けるまでもない小西康陽が1993年から2008年までさまざまな場所で発表したコラムやレコード評、映画レビューなどからなる大判のエッセー集。
題名は、J.Jこと植草甚一の本『ぼくは散歩と雑学が好き』(1970年)をもじって付けられたものだろう。なにげなく手に取り開いた。ちょっとめくっているうちに、この本の献辞の部分に目がとまった。私はウェットなのが好きじゃない。なのにすぐにウェットになってしまうのが私だ。しょうがないなぁ。で、それ以上立ち読みするのをやめた。 昨日、図書館に借りていた本やCDを返しに行った際、音楽関係の棚にその小西康陽のエッセー『これは恋ではない』(幻冬舎・1996年)があった。こちらは1984年から1996年の間の、やはり音楽や映画などのコラムであるらしい。先日の一件があったので、今度は借りてみることにした。献辞を見る。やはりそうなんである。 正直言うと、ある時期以降ピチカート・ファイヴの音楽というのが好きではなかった。それは90年代のはじめ「東京は夜の七時」を出してヒットした頃で、どうもこの曲が好きになれなかった。もっとも、彼らは85年のノンスタンダード・レーベルからのデビュー後、ボーカルが田島貴男に代わったりしながら順調にアルバムは出し続けていたけれど、なぜか一部のファンをのぞいてあまり受けいられておらず、「東京は夜の七時」まで、すでに8年間くらいの長い苦節の時代を経ていたのだった。その当時の僕の印象はというと、さまざまな過去のアーティストから、アレンジや曲想を引用(?)しているんだけど、いまひとつそれが上手じゃない。彼らが尊敬している筒美京平のようにもっと上手にやってほしかった。メロディも、彼らがよく口にしていたバカラックやロジャー・ニコルスを意識している割には単調すぎるようにも思われた。 けれども、90年代に半ばを迎えたそこからが彼らの黄金時代でいっきにピチカートはメジャーになっていくのだった。 その頃になると、私はもう流行の音楽などいっさい聴かなくなり、暇があると渋谷や新宿の中古レコード店に出掛けては、60年代を中心にした古い音楽を漁っていた。(でも、よく考えると、それって彼らがやっていたことと同じなんですね。)だから、その後のピチカート・ファイヴのことはほとんど知らない。じっさいに日本の音楽シーンなんて興味がなくなっていたし。 話をすこし戻そう。それで家で小西康陽の『これは恋ではない』を昨日の午後、ジャミロクワイの2枚のアルバムを聴きながら、ずっと拾い読みをしていた。これ、まともに読み出したら351ページもあるエッセーなので、それなりに時間がかかります。 で、やはり小西さんの文章ってなかなか気が利いていて、ちゃんと読者の顔を見てるって言うか、エッセーとしてうまいんですね。達者な文章です。しかも、彼の情けないところや格好悪いところも自分でちゃんと相対化して捉えて書いている。ここがすごいところかな。 映画や音楽やデザインなどの博識を誇っているだけじゃない。ご存じの人は知っているように、彼ってけっしてハンサムでもないし、売れない時代も長かった分、それなりに屈折もしている。それになんて言ってもB型だから人見知りもすごい。けれども、それらを承知の上で書いているので、文章に鋭い批評力と悲しいユーモアがある。 読んでいて、80年代大好きだったチェリーレッドの代表的アーティスト、トレイシー・ソーン、ベン・ワットそしてふたりのEverything But The Girl(ブランコ・ネグロ)をまた聴きたくなったりもした。(関係ないけど、このEverything But The Girlっていうアイロニカルなグループ名が好きだった。) そして、あとがきを読んで、最後の一文にこんな文章を見つけたので、抜き出しておきたいと思う。 * 最後にこの本をぼくの娘、詩子に捧げる。べつに読んでくれなくてもいい。でもあるとき、ぼくがどういう人間だったか不意に知りたくなったとき、「家庭の医学」とか「金魚の飼い方」とか「確定申告Q&A」といった本のように、パラパラとやって下さい。役に立つはずはないけれど、気休めにはなるだろう。 * 私がウェットになってしまう所以である。 これは恋ではない。
by tsukimoto_natsumi
| 2008-05-20 08:04
| 日記or備忘録
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Comments(5)
Commented
by
Pochi
at 2008-05-20 10:35
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ボクも彼は食わず嫌いで来てしまったなぁ。
いろんな縁というか、すれ違いはあったのにね。
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>Pochiくん
やあ、Pochiくん、元気ですか?最近あんまり話してませんね。 これねぇ、一回ボツにしようと思ったんだけど、個人的な思いの部分をなるたけ削って活かすことにしました。 まあ、いろいろあったからね。検索でかからないといんだけどね。 >十庵さん 十庵さんも、ピチカート聴いていたことあるんですか? 意外です。 十庵さんだったら、彼のエッセー意外と好きかもしれませんね。
Commented
by
sada
at 2008-05-21 16:50
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どうも、先だってはお騒がせ?いたしました。
ピチカートってバンド歴長かったんですね。知りませんでした。 ヒットの条件はプロデューサーの手腕にもあるようですね。 EBTGはアルバム何枚か持ってます。 このアルバムではEach and Everyoneを友人とコピーしました。 Tuck&Patti同様にTime After Timeは名演だと思っています。
お騒がせ?なんてとんでもありません。
「かもめの日」は教えてもらわなかったら、たぶん読まなかったと思いますよ、タイトルだけじゃ。 EBTGは昨日図書館で借りてきたけど、「EDEN」はありませんでした。残念!でもルー・リードの「Transformer」はあったので、今晩はそれを聴くとします、ハイ。 あ、またいい本があったら、教えて下さい。ありがとうございました。
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