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2008年 04月 12日
月曜日の深夜(火曜)3時半頃急に目が覚めて眠れなくなる。そうすると、外では昨夜からの激しい風と雨が木々や建物にあたる音が響き、ますます眠れなくなる。しようがないので、手元にあった本を読みはじめる。
四方田犬彦『先生とわたし』(新潮社・2007年)昨年「新潮」に掲載されたおり、冒頭の数ページだけを読んだままだった。 東大での四方田の先生にあたる英文学者、由良君美(ゆらきみよし)とわたし(四方田)との大学時代、そしてその後の20年間にわたる師弟関係の成り行きを述懐する。1990年神戸で由良の訃報を新聞で知った四方田は、その足で吉祥寺の由良の自宅を訪れ、そこから先生とわたしの「苦い思い出」の物語が語られていく。これを読みはじめてますます目が冴えてしまった。どうやら、眠れないときに読む本のチョイスを間違えてしまったようだ。当時の四方田犬彦の文学や映画的環境は僕自身にとっても馴染みの深いものだし、由良が四方田に対して起こした事件の現場になる青山学院近くのドイツワインの店が、その頃私も近くで働いていたので、よく通っていた店だったというのもなぜだか感慨深い気持になる。ようやく四方田が由良先生とのわだかまりを解消する方向に向かうのが、全5章のなかの第4章の後半「間奏曲」で師と弟子への考察、ジョージ・スタイナー『師の教え』と山折哲夫『教えることと、裏切られること』を持ち出して以降の展開。四方田犬彦の自分の「先生」への納得せざる印象は、このふたつの書物に対する思いと、大学での長い教鞭の季節を経て、やっと由良君美の当時抱えていた屈折へとたどり着く。けっきょく、このあたりまで読み進んで、私は寝不足ですこし気分が高揚した朝を迎えてしまった。それにしても途中までは、その時その時の状況がよくわかるだけに、重苦しい苦い味のする内容だった。各章に与えられたタイトルもゲーテの『ファウスト』から援用したものだけに、なおさらである。 木曜の深夜またしても目が覚めてしまい、今度は村上春樹訳、スコット・フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』を真剣に読みはじめる。これも、玻璃のように輝き、同時に苦く切ないある青春の終わりを告げる季節の思い出の物語。僕は学生時代からほとんどアメリカ文学に馴染みがない。(唯一の例外はカポーティくらいだろうか。)村上春樹が自ら『ノルウェイの森』でも言っているように、村上が学生時代に読みふけっていたこのフィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーのようなアメリカ文学の作家をまわりで読んでいる人間は少なかったと思う。そこで、はじめて村上訳で読んだフィッツジェラルドである。もちろん映画化された『華麗なるギャツビー』も観ていない。 昨夜帰りの電車のなかで読み終えた。 なるほど、たしかに村上春樹が熱中したのがよくわかる。斜めに構えた比喩の多様、登場人物や風景への描写も同様にクールだ。そして、ラストの遠くをじっと見つめるような切ない視線。どれも、村上春樹を支える重要な要素だ。 ひとり村上春樹フェア真っ最中。次は、いったいいつ読んだのか今ではさっぱり思いだすこともできないカポーティの『ティファニーで朝食を』を今度はこの前出たばかり村上春樹訳(表紙のティファニーブルーがいいですね)で読んでみよう。 その他、マンガ関係の本二冊を読んだ。 『劇画狂時代ー「ヤングコミック」の神話』岡崎英生(飛鳥新社・2002年)当時青年漫画誌のなかで独自でユニークなスタンスを保っていたヤングコミックを支えた宮谷一彦、真崎守、上村一夫らのことを当時彼らの編集担当だった著者、岡崎英生が描く貴重な証言。 『B級学 <マンガ編>』唐沢俊一(海拓舎・1999年)著者の東大での講演「日本のマンガ文化の過去・現在・未来形」から、著者がB級(もちろんB級とは、内容がB級ということではなく、かつて興行ジャンル的に存在した映画のB級(Bクラス)に由来する。)と規定する内田春菊、望月峯太郎、横山光輝、唐沢なをきの作家論など。
by tsukimoto_natsumi
| 2008-04-12 10:30
| 本
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