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2007年 08月 22日
昨日、小田急線の梅ヶ丘の音楽スタジオに向かう途中の商店街の一角の小さな電気屋さんの店の前にこんなものが置いてあった。テレビジョンである。いったいどういう意図で置かれたものか、その店のなかをちらっと見てみても、よくわからない。商店街によくあるふつうの電気店だ。
お客さんの新しいデジタル・薄型テレビへの買い換えで、引き取ってきたものなのか(まさかね)、たまたま、店の物置ででも発見したものなのか、あるいは由緒を誇るその店の権威の保持を見せつけるものだったのか、よくわからない。商店街を歩いていてこうした小さな電気屋さんに出会うと、誰が何を買っていくんだろうか?まあ、いつもながらに思い、ちょっと心配をしたりしてしまう。個人的に家電品は、量販店やリサイクル・ショップですませてしまうし、こういう場所にパソコン用のモニター・ケーブルやLANケーブル、USBケーブルはないだろうし、デジタル家電で扱うような特殊な電池の品揃えも少ないだろう。電池一本や電球の球ひとつを定価で買いに行くのもなんだし。余談だが、少し前、NHKでこうした商店街の電気店の生き残り方なる番組をやっていて、あれは面白かった。店を無料コーヒーを提供する電化製品(最近の電化製品は機能がたくさんあって、たしかに扱いが難しいですもんね)に苦手なお年寄りたちの憩いの場所にして、電池ひとつにしても、ありとあらゆる電池を揃える。修理や故障、使い方がよくわからないといった出張訪問にも迅速・ていねいに対応し、ついでに、その家の人のお話相手にもなってくる、というじっさいの成功事例を踏まえた内容で、なるほど街の電気屋さんといえども、まだこうしたビジネス・チャンスが残されているのだと、妙に感心してしまった。 けれど、それはそれで、私の思いは、こんなテレビジョンを間近にすると、我が家にはじめて早川電機のテレビがやって来た、昭和30年代半ばの日のことなどをおぼろげに思いだし、やがて、緑魔子さんのジャケットも麗しいあがた森魚の名作『噫無情』(1974年)のアルバム最後を飾る名曲『テレビジョン』を思い浮かべ、♪テレビジョン、テレビジョン♪と鼻歌を唄いながら、スタジオまで向かったのだった。 それにしても、あがた森魚さんの宣伝文句に、「1000人に1回聴かれる歌ではなく、ひとりが1000回聴く歌」とあり、なるほど、これは名言だなと深く頷いた。
by tsukimoto_natsumi
| 2007-08-22 09:23
| Music
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