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2007年 07月 04日
よく仲間たちと飲んでは、酔っぱらって樹の下に抱きつくように寝っ転がって空を見上げていた頃の話だ。
友人に「お前は樹が好きなんだなあ」と呆れられても、それが私にはなんのことなのかよくわからなかった時代。 ある土曜日の午後(だと思うが)、部屋の掃除をしながら、たまたまテレビをつけていたら、『スティル・ライフ 霧子とマリエの犯罪的同棲生活』(1989年 TBS 堀川とんこう演出、筒井ともみ脚本 出演:田中裕子、南果歩)という不思議なドラマをやっていた。宙を舞うような、樹に向かってなめらかに駆け寄っていく鳥の視点のような不思議なカメラワークと使われている音楽が印象的で、けっきょくずっと最後まで観てしまったのだった。 ドラマが終わるとすぐ、その飲み仲間の友人から電話がかかってきて、「いまやっていたドラマ観たか?」と聞く。彼もそのドラマがとても気になったらしく電話をしてきたのだった。そして、その夜われわれは、彼と彼の奥さんと三人で、このドラマのことなどを酒の肴にまたしても飲んだ気がする。その時は、樹の下に寝っ転がったかどうかはすっかり忘れたが、私はその前の年に芥川賞を取った池澤夏樹の『スティル・ライフ』を原作にするこのドラマ(原作とはずいぶん異なった脚色がされていた気がする)に使用されていたアルヴォ・ペルトの音楽のことが、とても気になってしまって、あのチック・コリアのかもめのジャケットで有名な「リターン・トゥー・フォーエバー」やキース・ジャレットのECMから発売されていた彼の二枚のCDをさっそく購入した。 それが、 アルヴォ・ペルト『タブラ・ラサ』 (1984 ECM 写真左)と アルヴォ・ペルト『アルボス〈樹〉』 (1987 ECM)である。 アルヴォ・ペルトというエストニア出身の(写真で見る限りでは)ちょっと怖い髭だらけの顔をした禁欲的な僧侶のような風貌のこのおじさんの音楽は、厳格な宗教音楽とミニマリスムをあわせたような音楽で、それをペルトおじさんは、ティンティナブリの様式と呼んでいるらしい。ティンティナブリとは鈴音のことで、CDからは、ずっとゴーン、ゴーンと高所で硬質な鐘の音らしきものが響いている。 そこに、まるで天上からの響きのごとく得も言われぬような美しいヴァイオリンの音が鳴った。それが、私の遅いギドン・クレーメルとの出会いである。 そしてやはり、このアルバムが好きなんだなぁ。 ギドン・クレーメル:J.S.バッハ『無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ』(1980 Philips) それから、私はどうしてもこのドラマをしっかりもう一度観たくなり、TBSにこのドラマの再放送の予定を聞いた。もらったのは、再放送の予定は今のところございませんという返事だった。 アルヴォ・ペルト: バルト海沿岸にあるエストニアの生まれ。首都タリンの音楽学校で学んだ後、放送局のレコーディング・ディレクターとして働いた。1961年に作曲したオラトリオ"世界の歩み"によりモスクワでの作曲コンクールで優勝。1968年よりフリーの作曲家として活動を始め、映画音楽の作曲をして生計をたてた。その後、沈黙期間を経た後、1976年ピアノのための小品"アリーナのために"を出版し、彼のスタイルを完成させた。1980年に移住し、いまは西ベルリンに住んでいる。 ("タブラ・ラサ" アルバム解説より)
by tsukimoto_natsumi
| 2007-07-04 08:55
| Music
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Comments(19)
10年以上前だったと思いますが、このドラマの本放送のときに観ました。ものすごく印象的でした。「チェレンコフ光」でしたっけ?の話が出てくるドラマですよね。再放送していたのなら、観たかったな〜。
ところで、音楽が「タブラ・ラサ」だったとは?!こちらの記事で初めて知りました。びっくり。ありがとうございます。 私は、クレーメル、このLPと新しく録音したCDと両方持っています。CDのほうも、近来稀に見る傑作だと思います。もしまだお聴きになっていなかったら、お聴きになることをお勧めします。
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tsukimoto_natsumi at 2007-07-04 22:21
はじめまして、nyoirinさん。
再放送は、していないと思います。断言するかのように電話口で「予定はありません」と言っていましたから。(実験的なドラマ過ぎて、局内での評判が悪かったのでは?) クレーメルの新録音の方は、まだ聴いてないんですよね。これもECMですよね。さっそく聴いてみることにします。ありがとうございます。
僕もこのドラマを本放送で見ました。
その頃池澤夏樹さんの本に凝っていて、原作の設定を大胆に変更しながらも、原作の持つ静謐なイメージを描き出していて感心した記憶があります。(「タブラ・ラサ」のことも放送の直前くらいに吉田秀和さんの朝日新聞の音楽展望で読んだような・・・) 記憶の底に残る不思議なドラマでしたね。
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tsukimoto_natsumi at 2007-07-05 23:46
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nyoirin at 2007-07-06 17:11
は、はじめましてーっm(__;)mだったですね。申しわけありません。ご挨拶が遅れまして、本当に申しわけありません。
実は、しばらく前から、ときどき拝見させていただいていたので、てっきりどこかでコメントさせていただいたことがあるつもりになっていました。こちらのまことに勝手な思い込みで、大変失礼なことをしてしまいました。申しわけありません。 私のマンガ歴も、西谷祥子、水野英子から始まり、今でもいつまでも燦然と輝く心の金字塔として大島弓子が存在しています。それで、こちらのブログを読ませていただいていました。 私も大島弓子を語りはじめたら、時間がいくらあっても足りなくなってしまいます。 また、おじゃまさせてください。 どうぞよろしくお願いいたします。
とんでもないです。こちらこそよろしくお願いいたします。
ねえ、西谷祥子、水野英子、そうして大島弓子いいですよね! 私がいちばん最初に知ったユーミンって大島弓子だったんですよ。その後ユーミンがユーミンって言いはじめたあたりから大島弓子はユーミンを名乗らなくなってしまった。だから、私にはユーミンというキーワードがふたつあるんです。
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nyoirin at 2007-07-14 17:05
そう言えば、大島弓子はユーミンと言っていた時期がありましたね。忘れていました。
私も、ユーミンも青春そのもので、今も聴くし唱いもします。 ところで、ひとつ教えていただきたいのですが、大島弓子の作品で、20か21歳くらいの男性が出てきて、隣の7歳くらいの女の子が主人公なんだけど、その男性の部屋に自由に出入りしていいって本人に言われたので、女の子は勝手に上がり込んだりしているうちに、当然親から禁止されたりして、最後はその男性について「部屋に鍵をかけないことで、彼は、全世界を自分の部屋にしたのだ」みたいな少女の言葉で終っているのがあったと思うのですが、この漫画の題名はおわかりになりませんか? もし、おわかりでしたら、教えて下さい。よろしくお願いいたします。
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tsukimoto_natsumi at 2007-07-14 19:46
そして ポケットの中の 彼の部屋の鍵を にぎりしめて
五月の朝の街を 走り出した たぶん『ロスト ハウス』のことですね。最近読み直した一冊の中に入っていました。 なんだか、私の大島弓子度を試されているみたいで、怖いなぁ…
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nyoirin at 2007-07-17 15:25
ああ、ありがとうございます!「ロスト ハウス」ですね。
さっそく暗黒山(本及びCDの山をうちではこう呼んでいます)を発掘してみます。 あのぉ…、ちなみにその一冊の表題はなんでしたか?いろいろな版のコミック単行本が出ているとは思うのですが、よろしかったら教えて下さい。 あ、もしかしたら、表題も「ロスト ハウス」というのが大判であったような気が…。記憶が定かじゃありませんが…。 申しわけありません。けっして月本さまを試すつもりはありませんので、何卒よろしくお願いいたします。m(__)m
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tsukimoto_natsumi at 2007-07-17 20:36
失礼しました。
家にあるのは白水社文庫、表題も『ロスト ハウス』です。平成6年ヤングロゼ4月号となっていますから、これは当時読んでいませんでした。<(_ _)>
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nyoirin at 2007-07-19 00:28
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meeyan
at 2009-09-21 20:26
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この20年間ずっと、探していましたが、この度、youtubeで見つけました。スティル・ライフ。ここも2年程前に見させて頂いて、私と同じ思いの方がいるんだと思っていたので、思い切ってコメントしてみました。
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tsukimoto_natsumi at 2009-09-22 19:57
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maxy
at 2010-07-14 11:45
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自分史を作成する中で、田中裕子が主演して株取引を行い、ラストに、スライドプロジェクターで写しだすシーンを覚えていました。Netで探し当ててYou Tubeで視聴し、20年以上前の記憶のしこりが、とれて、はればれとした気持ちです。原作も是非読んでみたいと思います。
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tsukimoto_natsumi at 2010-07-14 23:08
そうですか、これYouTubeにアップされているんですね。
時代ですねえ…
前の方もYouTubeにアップされていたと書かれていましたね。
失礼しました。
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GKRSNAMA
at 2014-11-02 18:06
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10/28にCSで再放送やってましたよ。しっかり録画しました。動画より画質音質は良かったです。
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gkrsnama
at 2014-11-02 18:09
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25年前にこれ見まして、普段は民法のTVドラマは見ないんですが、新聞に芥川賞のドラマ化で文学みたいな香りとかあって、見てました。コマーシャルに角瓶やってたんですがスコッチの三角瓶(ディンプル)飲みながらみてまして、俺の方がいいの飲んでるって(笑)あれから酒飲まなくなりましたね。まだあのころのが残ってます。実は記憶違いで秋吉久美子さんが主演だったと思ってました。南さんのが東北弁に聞こえてましてね。
長い間探してたんです。YouTubeを発見したのは先々週の金曜日だっけ。もちろん全部みましたよ。そのときに10/28に再放送やるのを知って、この一本のためにCSかインタネットTVと契約することも考えたんですが、結局録画代行業者に頼みました(送料込みで1000円ほどでした)普段はTVはみませんもん。見ても国営放送だけ(シルクロードと平清盛、またみたい)放送の方は画質はよかったけど、別に解説もなく、動画でまあ充分です。(NHKなら解説をたっぷりつけるだろうに。音楽はCD持ってます。ECM盤です) 後から原作も読んだんですが、テーマが大分変質している。ドラマの方はリメイクに近いと思います。原作は、佐々井さんのふわふわした非現実的な生き方がテーマだったんですがね。ドラマの方は、人生の問題を抱えた人とそこからの脱却が絡めてありましてね。まるで釈迦成道の場面にみえたんです。 今までの難問が、突然ぽとんと落ちてしまうというか。論理哲学論考に、「目の前の壁に描かれたドアを必死であけようと絶望的なな努力をくりかえしたあげく、ふと三方の壁が開け放たれているのを知る」というような比喩がでてきますが、そういう感じです。 当時、この番組に心が吸い取られそうになりました。酔っ払ってみたのもあって、株とか男女関係や親子関係のほうは筋がよく取れなかったのに?鳩とか木の場面が大変に印象的だったからというのもあります。もう一つが、しばしば挿入されるアルヴォペルト。(鳩の場面の表現、はるか遠くどこか悲しく暖かい、そういう感じです) 今度も、また心が吸い取られそうになってしまいました。
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gkrsnama
at 2014-11-02 18:10
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このドラマ、音楽史を絡めて理解することも出来るんですよ(脚本作成者がそこまで意図したらすごいことです)。しばしばベートーベンがでてきますでしょう。堂々とした立派な力強い音楽で、前進し自我を主張するのです。それは力づけてくれるのです。でもね、主人公のピアニストたちからみたら、音楽は没入や共感の対象じゃなくて出世の手段だし、女の子をかどわかす手段でもあるわけです。俗っぽい。ペルトは自我を主張する近代音楽の末裔として音楽をはじめたのですが、やがてもう前にすすめないと行き詰ってしまいます。彼は長い間の旅の末に、1000年も前の自我を主張しない音楽に救いを見出すことになります。
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