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2007年 03月 04日
目白の駅を出て、改札を背に目白通りを隔てた向こうに目白コマースというあか抜けないテナントビルがある。
右に曲がれば、すぐに学習院、その向かいには川村女子学園、さらにその先を行けば、日本女子大という場所である。 この目白コマースの一階のいちばん奥まった猫の額ほどのスペースにかつてジーンズ・ショップがあった。壁一面に設けられた2m以上はある白い棚にサイズごとにさまざまなメーカーのジーンズが、所狭しとびっしりと並べられている。ここで、ボクは予備校時代の一年間と大学に入ってからの二年間の約三年間バイトをしていた。 ジーンズ・ショップの店員さんである。 これだけの数の大学があり、学生がたくさんいても、昔から目白での商売はダメなんだと、近所の商店主やこのビルのオーナーたちも口をそろえたように言う。学生たちは、授業が終わると新宿や池袋方面にすぐ出て行ってしまうのだろうし、駅を背に左側にある店の数々もケーキの田中屋などに代表されるようにあか抜けないお店が多かった。居酒屋なんてのも、駅の大きさに比例して、どれもとてもこぢんまりしている。 当時ボクが住んでいたのは、ここからバスで10分から15分ほど行った南長崎という場所である。このジーンズ・ショップの本店が南長崎にあって、そこに面接に行ったら、この目白店にまわされたというわけだ。店長のMさんは、じつにさっぱりした性格のいい人で、ともかく店の仕事の全部を一通り教えると、あとは10代のボクに安心したように任せてくれた。それは、若い人から年配の人までジーンズの販売の仕方から、裾縫いや裾上げのミシンの使い方、お金の管理、そしてBGMの選曲まで。 BGMはそのとき有線の音楽を使っていたが、生意気盛りの10代である。どうせ仕事をするなら、自分の好きな音楽を流して仕事をしたい。ということで決まりは、店の雰囲気も考え、もちろん(ユーミンとまだ呼ばれてはいない)荒井由実。 そんなんで、まず『ひこうき雲』『ミスリム』の二枚からはじまり、75年になると『コバルトアワー』が加わり、店ではしょっちゅうひっきりなしにこの三枚がかかっていた。 不思議なことに、店員がよかったのか音楽がよかったのか、ジーンズブームだったのか、この猫の額ほどの店は、すごく繁盛した。髪を背中まで伸ばしロンドンブーツや嵩の高いスニーカーはいてつぎはぎのベルボトムやぶかぶかのオーバーオール姿のバイトの兄ちゃんは大忙しで、数人のお客さんをフィッティングルームに詰め込み、とっかえひっかえ相手にしながら、ご希望の品が決まると、マチ止めして、何本かまとまった段階でミシンに向かう。 その間、お客さんの相手をしているときに、最初のうちは、「いまかかっている音楽っていいね、これってなに?」とかじつによく訊かれた。長髪のバイトのお兄ちゃんは、「ええ、荒井由実」と一言で素っ気なく答えたものだった。そのうち、これって荒井由実でしょ、なんて言われるようになったのは、もう『コバルトアワー』が出てしばらく経ったころのこと。 せまい販売面積の割には、かなりの売上げを上げていたので、そのうち本部からバイヤーたちも視察に来た。一年くらい経つと店長のMさんは、本部のスーパーバイザーに栄転になり、新店長に青山学院を出たばかりのSさんがやって来て、ボクだけじゃ大変だからと、女の子のバイトも雇ってくれた。 やがて、大学2年の頃、店は二階にあった広い店舗へと拡張になり、常時社員が二・三名ほどいて、バイトは四・五人体制になった。 ボクの時給はよくなっていたが、もうBGMは自分じゃ選べなかった。 その面積は一階時分と比べて十倍はあろうかと思われる新しい構えでオープンしたとき、店のスピーカーからはシカゴの「If You Leave Me Now(愛ある別れ)」なんていうAORみたいな曲がよく流れていたのを思い出す。その頃になって、ボクはなんだか学業に専念しますなんて言ったかどうか、もう忘れてしまったが、その店のバイトを辞めた。 この店もそれからしばらくしてジーンズのブームも遠のき閉店してしまい、一昨年この目白コマース自体もなくなったという。 (『ひこうき雲』1973.11.20 東芝EMI 『MISSLIM』1974.10.5東芝EMI 『COBALT HOUR』1975.6.20 東芝EMI)
by tsukimoto_natsumi
| 2007-03-04 18:13
| Music
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Comments(5)
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tora0226 at 2007-03-05 23:38
『ひこうき雲』
空に憧れて 空をかけてゆく あの子の命はひこうき雲 哀しいけど魅力的な詩ですね。 愛するものの死を、白い坂道を空に昇ってゆく、と捉えたとこに 惹かれるのかな。 連想したのが、 エリック・クラプトンの■TEARS IN HEAVEN 小さな息子の事故死も痛切ですけど。 ジーンズのスソ上げ、わたしには出来ない芸当ですわ。
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tsukimoto_natsumi at 2007-03-06 21:13
このアルバムは、その後のプロフェッショナルなユーミンにはけっしてつくれない一世一代の名曲が多いですね。
クラプトン“Tears in Heaven” Time can break your heart Have ya beggin' please beggin' plea〜seの長い節回しで泣きます。はい。
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tora0226 at 2007-03-06 23:52
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tora0226 at 2007-03-06 23:54
上記、微妙に違いますので以下に訂正いたします^0^;
・・発奮したそうです。
小田和正さんは、新しい感性キャッチするのがうまいですよね。
この前も、(私が内心男ユーミンと考えている)スガシカオのことをべたぼめして、なんか雑誌で対談したって聞いたし…勉強家なんでしょうか? しばらく続きますね、ユーミンの湘南路線は、(地名や店の名前織り込むパターン上手)、それもその後の彼女を大きく決めましたね。 マーケティングの女王という異名までとって。(ん、とってない?)
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