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2007年 11月 20日
外に出ると、がさがさと木々の乾いたざわめきの音がきこえ、道に転がった紅い落ち葉を風がからからと舞い上げる。
そんな日曜日の午後、ずっと家の中にごろごろしていてもしようがないので、なんとなく駅の方に向かい、とくに目的もないのにひさしぶりにTSUTAYAに入ってしまいました。 そこで、驚いたのが10月31日に発売になったばかりの、山崎まさよしのカヴァー・アルバムがもうレンタルのコーナーに並んでいたことです。洋楽のカヴァーを集めたのが『COVER ALL YO!』、邦楽のカヴァー集の方が『COVER ALL HO!』ってタイトルです。これは、即借り!でありましょう。じつは、CD販売のコーナーにあったのなら、ひょっとしたら買ってしまっていたかもしれないからです。ちなみに、YO!は、洋楽だからで、HO!は邦楽だからでしょうね。(たぶん) 案の上、これはすてきなカヴァー集でありました。とくに洋楽カヴァー10曲を収録した『COVER ALL YO!』にとても愛着を持ちました☆ とりあえず、以下にこちらの方の曲名・曲順を記しましょう。 『COVER ALL YO!』山崎まさよし(NAYUTAWAVE RECORDS) 1 Englishman In New York(スティング) 2 Superstition(スティーヴィー・ワンダー) 3 Your Song(エルトン・ジョン) 4 True Colors(シンディ・ローパー) 5 Respect (オーティス・レディング/アレサ・フランクリン) 6 Raindrops Keep Fallin' On My Head (BJトーマス/バート・バカラック) 7 Daydream Believer(モンキーズ) 8 When You Gonna Learn(ジャミロクワイ) 9 Just The Two Of US(ビル・ウィザース) 10 All My Loving (ビートルズ) 山崎まさよしのことをよくご存じの方や、コアなファンの皆さんだったら、もっと凝った選曲や、マニアックなチョイスがあってもいいんじゃないかと、思うのではないでしょうか。たとえば、彼のほんとうにすばらしいライブ『One Night Stands』では、生ギター一本で、クリームの『CROSS ROAD』をじつにかっこよく決めてみた人ですし、ギターの腕も超一流なのですから、ロバート・ジョンソンの一曲くらいあってもなんて。そうしたファンには、ちょっとありきたりな選曲にみえるかもしれません。でも、私はこの「ありきたり」加減が、静かな自信に満ちた今の山崎まさよしなんだと、多いに満足したのです。両方のジャケットで和洋の料理人に扮しているように、それぞれの曲に彼なりの楽曲の調理(アレンジメント)法が記されています。この「ありきたり」をどう調理してみせるかが、今回シェフたる山崎まさよしの腕の見せ所と言うべきでしょう。たとえば、こんな具合です。 『Englishman In New York』でしたら~ロイヤルストリングスとボサノヴァを一緒に〜、『Superstition』は ~野趣味あふれるアコースティックで〜、『Your Song』~素材の美味しさをそのままに〜等々。 本人もインタビューでおっしゃっているように、これは「暮れの元気なご挨拶」だと素直に受け止めて、寒い日に暖かくおいしくいただきましょう。それに、彼のすばらしいギター・センスとテクニックは、『Superstition』ですごく満足できます。デビュー以前からの持ち歌だった『Your Song』もよいです。それになんと言っても、締めのザ・ビートルズの~シェフの家ごはん〜『All My Loving』も、もう言うことなくすばらしく、どの料理もとてもおいしゅうございました。 山崎料理長が腕をふるう日本料理『ALL COVER HO!』も機会があったら、またそのうち書くといたしましょう。 あ、そうそう、すてきなカヴァー・デザインと写真は、フリッパーズ・ギターのオシャレなジャケットで注目され、その後ユーミンやMISIAなど多くの大御所アーティストを手がける今や、日本のアルバム・カヴァー・デザイン界の重鎮、信藤三雄さんでした。
by tsukimoto_natsumi
| 2007-11-20 21:46
| Music
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Comments(2)
Commented
by
sada
at 2007-11-26 00:43
x
月本さん、今晩は。
このアルバムは企画もので本人は嫌がったふし?もあるようですね。 私はコアなファンではありませんが、彼は日本人ミュージシャンでも一、二のGibson使いだと思ってますので、この選曲もジャケットも何処か"おちょくられた"感が否めません。 "暮れの元気な、、、"ってアブラやないですか! でもこれが今の彼自身に対する"アレルギーの特効薬"だったりするかも知れませんが、、。 失礼しました。出直してきます、、。
0
おはようございます、sadaさん。たしかに、おっしゃることは、よくわかります。私も、並べられた曲目だけ見れば、「なんだろうか?これは!」と思ったに違いありません。ただ、音楽に餓えていたこのところ、聴いてみて意外と本人も楽しんでいる(ジャケも含めて)気がいたしましたよ。
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